雨と生きる。雨を活かす。雨の文化創造を考える。

 
presented by  株式会社タニタハウジングウェア

クロスポイント/トピックス

vol.01/2012.07.20



緑と雨水で被災地支援
緑のカーテンと雨水利用で仮設住宅の温熱環境改善を


東京都板橋区立高島第五小学校につくられた緑のカーテン

「仮設住宅×緑のカーテン」プロジェクト

 
 都内に住み、ともに小学校の教員として働くあるご夫妻との出会いが、はじまりだった。この夫妻は、自分たちでつくった緑のカーテンによって、エアコン無しで、一夏をすごすことに成功。緑のカーテンづくりには、教育的効果があることに思い立ち、その相談がやがてタニタハウジングウェア(以下、タニタと表記)へと回ってきたのだ。
 

 一年目の小学校での緑のカーテンづくりは、冷夏や台風の影響もあり、上手くいかなかった。しかし小学生たちは自分たちなりに失敗を検証し、次の6年生へ引き継ぎ卒業。翌年は大成功を収めることとなる。これに感銘をうけた代表の谷田氏は、そのとき集まった仲間たちと緑のカーテンづくりの支援活動を行うようになり、活動の拡大と共に、2007年に 「緑のカーテン応援団」をNPO化した。

 
 そして東日本大震災が起きた。「この災害に対して、何かできないものだろうか。仮設住宅は暑いはずだから、緑のカーテンづくりで貢献しよう。」、と始まったのが「仮設住宅✕緑のカーテン」プロジェクトだ。

仮設住居に住む人たちに雨水のことを説明する谷田さん


仮設住居のひとつひとつに雨水タンクを設置していく


施工完了。これで雪解け水や雨水が溜まっていくことになる


こちらは雨水取り出し口パッコンと信楽焼の雨水タンク

雨水利用とともに

 
 そんなときに、水に関する政策提言や「打ち水大作戦」などのイベントを通して水の恩恵を訴える団体「日本水フォーラム」から、協賛企業である代表の谷田氏に、ひとつの相談が持ちかけられた。それは「日本水フォーラム」に集まった支援金を、どう有効に活用できるかというものだった。仮設住宅には外水道がなく、緑のカーテンへの水やりに苦労していること。また、当初はなかった雨といが一部の仮設住宅にあとづけされたことを踏まえて、「雨水利用事業者の会」(雨水利用技術の向上と良質な製品・システムの普及を図る団体。2000年設立)に協力をお願いし、雨水利用を実践する各メーカーから、タンクなどを提供してもらい、仮設住宅に雨水利用のためのタンクなどの設置に向かった。
 まずは、緑のカーテンの設置にも協力的であった仙台市のあすと長町の仮設住宅に設置。また、名取市の仮設住宅では、たてといに雨水とりだし口「パッコン」を取り付けた。これによりバケツなどに雨水を効率的に貯めることができる。
 

緑のカーテンはあすと長町や名取市の他、多賀城市、福島県郡山市なども含め、1年目は約1,600戸の仮設住宅に設置することができた。今年は、約7,000戸へ設置が終了。取り付けに際して、仮設住宅に設置する緑のカーテンの必要経費は1戸あたり5000円程度。これにはプランターや土、ネットなど必要最低の材料費だ。個人から企業まで寄付金や資材提供を呼びかけるために奔走する谷田氏。ちなみにNPO法人緑のカーテン応援団は、2013年まで30000戸の設置の目標を掲げている。